scribble warehouse

QuickTime-ProRes422とは一体・・・


k_whatsprores-1

ProRes 422とは何なのか。

ポスプロ(映像編集室)で使う映像のデータ形式のことなのですが、どうも技術的な情報が多くて、何がすごくて便利なのか伝わりきってないイメージがありますので、簡単にまとめてみました。

平たく言うと、ほぼ劣化なし・放送クオリティの映像を、非力なMacでも編集できるデータの規格。

ProResはMac用映像編集ソフトFinal Cut Proにバンドルされ、Final Cut Proの出来のよさと、
ProResの容量の軽さ、映像の品質が高いことから、非力気味なMacBookでも編集に耐えられる
というところからディレクターや撮影・制作現場に爆発的に普及し、今の編集室でも多く使われています。
従来映像編集は専用機器をいくつも用意して行うものだったのですが、
そのハードルの高さが相当に薄らいだのです。

映像編集はソフトウェアを行ったり来たり、色調整をしてレンダリング・特殊エフェクトを入れてレンダリング・映像の並び順を入れ替えてレンダリング・文字を入れて再度レンダリング・・・、と何度も何度も映像に手を入れてレンダリングするのですが、ProResは何度レンダリングを繰り返しても見た目が劣化しない特性があります。

品質はマスターテープと遜色なく、オリジナルの映像を、ProRes変換した映像を、波形モニタなどで見比べても、見分けがつきません。

<ざっくり使い方>
1.撮影→ProResへ変換
撮影した映像がテープなら、専用のハードウェアで取り込んでProResのデータにします
デジタルで撮影したデータなら、最初にProResデータへ変換します
そもそもProResで録画するレコーダーもあります

2.ゴリゴリ編集する
3.ProResで書き出し(レンダリング) …場合によってはここで終了
4.レンダリングデータを元に、テープへプリント

編集する映像をまずはProResに変換して、ProResで編集して、ProResで書き出す、ということで何でもかんでもProResで完結する万能規格として使われているのですね。

そのため実写映像の現場ではProResが使えるMacが浸透しているようです。

最近Premiere等、映像をProResのような形式に変換する必要がない編集できるシステムもありますが、
実際はProResを扱うことが多くありますので、映像を扱う方々は、覚えておいてくださいね。

なおProResと並んでH.264も流行っていますが、
こちらは容量をずっともっと軽くして、配信・プレビュー用まで画質を落とした規格です。
その圧縮する仕組み上、編集に向かず、画質も落ちやすくなりがちです。
映像を届ける、最後の最後に使う規格です。

ProResとは一体……うごごご!! とお嘆きの方は、何となく理解できたでしょうか?

Compressorをインストールすると、公式にProResのエンコーダ、デコーダ(映像圧縮用のバックグラウンドで動くプログラム)がインストールされます。Final Cut Proは高いので、ProResを入れる用途のみで導入も悪くないと思います。
Compressor App
カテゴリ: ビデオ
価格: ¥5,000

<同様の規格>
Grass Valley Codec
Avid DN x HD
など