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Macの複数のオーディオインターフェイスから、同時に同じ音を出力する方法


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BlackmagicやAJAなどのビデオ編集用の機材、RolandやTASCAMといったオーディオ系メーカーの機材、これらを1つのMacにつないでいることがあります。
どの機材からデフォルトで音を出すか選べるアプリケーシションがありますが、そうではない多くのアプリケーションでは、同時に音を出してしまうと、配線上便利に使えることがあります。

どういう使い方かというと、
・Final Cut ProではBlackmagicのハードウェアからのみ音を出す
・LogicからはRolandのハードウェアからのみ音を出す
・システム警告音や一般的なソフトはBlackmagicのハードウェアと、Rolandのハードウェア、Mac内蔵のヘッドフォンジャックから全て音を出す
というような切り分けをできるのです。

各アプリケーション毎にどのハードウェアから音を出すかという設定は、ソフトウェアのCoreAudioの設定をいじるので、
3つ目の一般ソフトウェアから3つのハードウェアに音を出す方法をご紹介します。
QuickTime Playerや、iTunesもこの方法で、複数のハードウェアから音楽を出すことができます。

サンプルとして、「Blackmagic UltraStudio」と「Roland UA-4FX」と「Mac内蔵のスピーカー」から、音を同時に出す方法をお伝えします。

1.全てのハードウェアについて、ドライバがインストールされ、きちんと動く状態にしてください
2.「Audio MIDI 設定.app」を起動する
アプリケーション>ユーティリティ>Audio MIDI 設定.app に入っています。
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3.「オーディオ装置」ウィンドウ左下の+マークをクリック、「複数出力装置を作成」を選択
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4.同時に音を出すハードウェアの設定
・同時に音を出したいハードウェアの使用チェックボックスにチェックを入れる
・マスター装置を選択
・サンプルレートを選択
・マスター装置以外に音ずれ補正
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システムのエラー音や、QuickTime Player・iTunes・QuickLookなど、音声出力の指定がない一般的なアプリケーションはこの設定で全ての機材から同時に音が出る状態になります。
マスター装置、サンプルレートはどれでも基本的に良いのですが、組み合わせによって、ノイズが出るデバイスがありますので、設定を入れ替えて具合のよいものに試行錯誤してみてください。

複数のオーディオインターフェイスで出力できる音のフォーマットが異なる場合は、マスター機材を基準に再サンプリングしているようです。あまり問題に感じたことはありませんが、トラブルを避ける意味で、入出力にシビアな用途ではオススメできません。全てのハードウェアの出た音をアナログミキサーでミキシングしてモニタースピーカーへ分配すればいいんですけど、そういう答えはこの記事自体の存在価値を問うてしまうので、考えないことにします。

あと、ビデオ編集用ハードウェアから出た音声がHDMI経由で一般用TVで出力する際に遅延することがあります
これはHDMI入力映像について高画質化処理・パネルの表示の待ち時間などを挟むことで起こる遅延です。
TV側がゲームモードに設定できる場合は、遅延を減らすことができます。
記事の執筆時点ではSONY BRAVIA KDL-42W800Bのゲームモードの遅延が少ないそうです。
ゲームモードを持たないハイビジョンパネルのPanasonic VIERAでも遅延が少ない傾向がありますので、わりとオススメです。(まぁ、若干遅延しますけど。)