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ビデオカメラの選び方−デジタルビデオカメラの特徴


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少し時間が空いてしまいましたが、ビデオカメラの選び方についての続編です。
前回の記事「ビデオカメラの選び方−ビデオカメラの種類」はビデオを撮影できるカメラについて、大きな分類方法をまとめました。次は各ビデオを撮影できるカメラの特徴についてまとめていきます。
今回は「デジタルビデオカメラ」について。

■デジタルビデオカメラの特徴
ビデオを撮影して、PCやBDレコーダなどで扱えるデータとして記録するビデオカメラですね。
デジタルコンパクトカメラ等、他のビデオカメラとの違いは「映像用のカメラである」ことに尽きます。
画質やバッテリー、操作方法など、ビデオに特化していることが特徴になります。
イベントや旅行先で撮影し続ける用途に最適

 

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■ポジティブな特徴

撮影した映像はテレビに映したときに非常に滑らかに動きます。コンパクトカメラなどは少しカクつく機種が多いです。
・誇張が適度で、テレビで見やすい色合い
・機械の構造上、ズームがスチルカメラよりずっと効き、拡大に非常に強い
・被写界深度が深く、ピントあわせが容易ピンボケが少ない
・手振れ補正が比較的強力。光学式の機種も多く、手ぶれしにくい
・ビデオ撮影時のバッテリーの持ちが比較的良好
30分未満の撮影制限のあるデジタルコンパクトカメラ等と違い、SDカードなどのメディアや、電池が切れるまでずっと撮影し続けてくれます。これは意外と重要なポイントです。

 

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■ネガティブな特徴

・スチル撮影対応機種の場合、写真の解像度が低く、パッとしない見栄えの写真となりがち。
・デジタルコンパクトカメラと比べて本体が縦に長く、大きいため、持ち出しづらい一面も。
これらの性能とは別にビデオカメラを持っていると、身構えてしまう方が多いですね。

 

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■その他重要なポイント
映像の記録方法はSDカード、本体内蔵メモリーなどが主流。SDカード等に録画して、記録が終わったら次のカードに撮りためる方法がオススメ
PCに取り込める方はそれもOKですが、カード丸ごとバックアップしないとうまく機能しない機種が多く、PCにコピーした後の取り扱いに難航することがありますので、専用のソフトを使用することを強くオススメします。

PCで編集する場合は映像フォーマットに関する幅広い知識が必要。処理を間違えると、動きがカクカクしてしまったり、画質を激しく劣化させてしまったりと、取り扱いが結構難しいです。また気持ち良く見られる映像編集は、映像のいろはが求められます。なかなか敷居が高いのも事実。
しかしビデオは気軽に見返す回数が減ってしまいがち。とりあえずPCに取り込んで、気軽に再生できるMP4フォーマットなどに変換してスマホに入れておくのはナカナカ良いものですよ。
Final Cut Pro App
カテゴリ: ビデオ
価格: ¥28,800

ビデオカメラに限りませんが、撮影可能時間はバッテリーの充電残量SDカードの残量の短い方に制限されます。
カードは多めに、旅行など出かける場合は予備バッテリーを忘れずに。

■4Kについて
2015年の初頭においてはフルハイビジョンやそれ以下の解像度のビデオカメラが大半ですが、4K解像度に対応したビデオカメラが登場してきています。通常のビデオカメラと同様に扱うことができ、唯一異なるのはフルハイビジョンの4倍の解像度で撮影するため、精細感ある映像を撮影できます。
映像編集はプロの現場でもまだ浸透していない場合があり、処理するデータが多すぎるために、ハイスペックなPCや周辺機材を求められます。
まだ実験段階的な印象がありますが、だんだんと撮影可能な機種が増えています。
現状3opまでの記録ですので、60pなめらか録画はもうちょっと待ったほうがよさげ。

■オススメのビデオカメラ
1.Panasonic HC-V550M

フルハイビジョン60pのなめらか映像、内蔵メモリ付き、型落ちで安い。あとパナソニックのデジタルビデオカメラのとてもいいところは、とにかく軽い。華奢な雰囲気もあるものの、高い場所から落下させたりしなければ、まあまあ丈夫な印象。
内蔵メモリとSDカードの切り替えがちょっと手間取るので、最初にSDカードに撮ることをルールにして、内蔵メモリーはあくまで予備として活用するのが良いかと思います。
AVCHD系の規格で録画してくれますので、ブルーレイレコーダでBDにすることや、PCの対応システムできちんと順を追って処理することで、編集に持ち込むことも比較的容易。
なんでもいいから1台というときにオススメ。画質面は個人的な使用には及第点かと。

2.定番・安心のSONY PJ670

ビデオカメラといえばハンディカム、という方も多いのでは。
定番のソニービデオカメラですが、1080の60p対応や内蔵メモリーはもちろん、音は5.1ch対応、AVCHD系に加えてソニー提唱のXAVC Sという新しめのフォーマットも採用。AVCHDより高画質に撮影できます。
5.1chの音はサラウンドシステムを整えてから再生できるもので、少し敷居が高い気がしますが、後から録音することはできないので、「とりあえず撮っておく」くらいの感覚で良いかと。
またソニーのビデオカメラは昔から手振れ補正が優秀ですね。他社も追いついてきているとはいえ、ここはソニーに信頼があります。
重さはPanasonicの方が軽いですが、こちらの方がちょっと機能が上。その分少し重いですが、なんとか許容範囲内かと。

3.4Kのビデオカメラはソニー FDR-AX30

4Kの高精細映像撮影が可能なビデオカメラは少ないです。なかでも真っ先に4Kビデオカメラをリリースしたソニーの2世代目4Kビデオカメラ。

撮影可能時間がフルハイビジョン機に比べて短め、またサイズが大きめなのが難点か。あと60pではなく30pまでの撮影。
ざっと調べてみても、60p対応は民生用では見当たりませんでした。
前世代のFDR-AX100で4K画質の録画が可能になりましたが、その後継・普及用モデルの位置付けです。
結構重く、約685g(NP-FV70〈本体付属品〉使用時)。重さが気になるなら、PanasonicのWX970M約475g(同梱バッテリーパック使用・レンズフード装着時)を選ぶことをお勧めします。
500mlペットボトル1本を超える重さがあると思うと、なかなか重たいことが想像できるでしょうか。
なお上のモデルもあり、値段も5000〜10000万円程度の差があり、プロジェクター機能が付いていますが、家庭・仕事ともに用途があまり思いつかないこと、重さもこちらのモデルが軽いことから、こちらをお勧めします。
あえてソニーをお勧めするのは、Panasonicの機種は出て間もなく、必要な機能がまだ絞られていない感があることに加えて、ソニーの手振れ補正を個人的に信用していることに尽きます。4Kは高解像度ゆえに手ぶれがフルHDよりもシビアになります。
あと比較的高速なSDカードが必要になることもお忘れなく。

上にお勧めのカメラを載せてみましたが、割と値段と画質が比例しているように感じています。
サンプルはネットでもお店でも見られると思うので、使い勝手と画質、両者納得の上に買うことをお勧めします。

いかがでしたでしょうか。
かなりの文字量でちょっと読むのも大変かと思いますが、購入を考えている方の参考になれば幸いです。


メモリーカードの買い増しもお忘れなく。

1.ビデオカメラの選び方−ビデオカメラの種類
2.ビデオカメラの選び方−デジタルビデオカメラの特徴(本記事)